節税と脱税の間

先日のセミナーで勉強になりました。

節税と脱税、そしてもうひとつ「租税回避」
節税と脱税の間に租税回避が位置する
そういう図をもって説明をいただきました。

例えば、個人で不動産を持っていて、
その不動産から1億の収益を挙げていました。
不動産の所有者である個人は
そのほかにも事業をやっていて、
この1億の収益がなくとも、問題なく生活ができています。
いわゆる富裕層です。
そのままでは、高額な所得税が徴収されます。
ご存知の通り
所得税は増加傾向であり。現在は最高55%です。
一方、法人税は低下傾向です。現時点で約35%程度ですが、
これからも下がるものと予測されます。
そういうことはここで言うまでもありません。
ということは、個人で不動産をもっている方は
その不動産を法人に持って行って節税を図ろうとする。
当然です。
そこで、不動産管理会社を立ち上ます。
親族のみの会社で、まぁ、不動産管理にかかわる事務的な
仕事や入退去の簡単な不動産会社とのやりとりをするような
会社です。
そこにこの不動産管理を任せて、
不動産管理会社に1億のうちの10%を不動産管理会社のフィーとして
計上する。
すると個人の収益は1億から9千万円となり、
減った金額1千万円分の税金が、安くなる。
そういうことは誰でも考える簡単な節税です。
これは、明らかに節税であり、違法でもなんでもない。
では、
この不動産管理会社へのフィーを20%にしたらどうですか?
50%にしたらどうですか?100%にしたらどうなりますか?
違法ですか?
こたえは「違法ではありません」です。
法律には何%までが適法で、何%以上が違法なんてことは
どこにも書いていません。
では100%やろうよ。
100%のフィーを払っているのを国税調査官が見たときなんというか。
「これはちょっと、やりすぎでしょう」
そう思いますよね。
この「やりすぎ」感がでると「租税回避」になるんです。
でも、違法ではない、脱税ではないんです。
ここ、重要なところです。
でもだからといって100%管理会社の収益にする人なんていませんよね。
だいたい、50%までなら大丈夫でしょう?
とか聞かれることあるんですが、
国税調査官的に言うと、
20%を超えると「租税回避」を疑われます。
まぁ、だいたい不動産管理フィーは一般的に20%くらいまでが業界の常識ですからね。
この「業界の常識」は不動産管理会社業界の常識です。
富裕層の節税の常識ではなく、ということです。
でも、そうはいっても、ここにコタエはありません。
節税と租税回避の境目はどこにあるのか?
わからないんです。
でも、「節税を目的としやったのではありません」と言えれば、
言いきれれば、「租税回避」とはなりません。
どういう意味かというと、
「節税」というのは「行為の結果」であるということです。
「節税のために節税(行為)をする」というのはダメなんです。
パナマ文書が話題になっています。
これは、脱税ではないんですよね。
これは租税回避なんです。
経営者の最大の目的のひとつが利益の最大化ですから、
納税額を少なくすることによって、企業の利益を最大化することも
その手段として何の問題もなく、優秀な経営者ならだれでも考えることです。
法律の範囲でやることなら問題ないのです。
が、租税回避=過度な節税は、国税の現場においては否決されるんですよね。

と。
先日のセミナーを思いでして、
想いだせる範囲でまとめてみました。

また。

平成28年5月28日 Zissen